あなたへ。「自分のデザイン、なぜか“あと一歩”足りない…。」—そんな感覚を抜け出す近道は、実物を分解→Adobeで再現→自分の案件に置換の三段跳びです。本稿は商品画像1枚だけを教材に、バナナのパッケージ デザインから“勝ち筋”を抽出して手を動かす手順書。読み終えるころには、“なんとなく良い”から狙って良いへ、あなたの目と手が一段上がります。
バナナのパッケージ デザインは、少ない素材でも学びが深い。
黄色×曲線×やさしいタイポという“強い連想セット”のおかげで、画像1枚でも配色比率、情報ヒエラルキー、余白設計の「再現可能な型」を十分に抽出できます。結論、1枚で足りる。要点を正しく観察し、最短ルートで手を動かせばOKです。
3秒で伝わる仕組みを、バナナは標準装備している
- 配色:黄色は食欲喚起と識別性に強く、補色や近似色(ブラウン/クリーム/緑)と組みやすい。遠目のサムネでも“何味か”が即伝達。
- 形状イメージ:果実の弧やタピオカ粒の丸がやさしさと濃厚感を線と面で表現。
- 言葉の設計:味(バナナ/ミルク/タピオカ)→ベネフィット(濃厚・クリーミー)→安心(成分・容量・カロリー)の三層ヒエラルキーが定番化している。
“読みやすさ”は余白とウェイト差で作る
- 見出しは太め・丸めで主役化、補足は細めで距離をとる。
- 行間は文字サイズの1.4〜1.6倍、段落間は1.8〜2.2倍を目安に“呼吸の余白”をつくる。
- 法定表示(栄養成分・アレルゲン・バーコード)は静かな位置(下段/側面)へまとめ、コントラスト弱めに退かす。
ECと店頭、どちらでも効く“遠目の正解”
- サムネイルでも認識できる大面積の黄色+短い味名は、EC一覧での視認率を押し上げる。
- 店頭では3メートル→1メートル→手元の順に視線が寄る。各距離で“読むべき情報”を1つに絞ると迷いが消える。
商品画像1枚からの分解→再現
以下はIllustrator中心、必要に応じてPhotoshop併用のハンズオン。画像は1枚のみを想定しています。
Step0:観察(1分ルール)
- 画像を1分眺め、以下だけメモ:
- 1)色の面積比率(黄色:何%/ブラウン:何%/白:何%/差し色:何%)
- 2)文字の層(見出し/サブ/補足/法定)
- 3)形の特徴(大きな面=楕円? カーブ? タピオカ粒の密度は?)
- 目視で十分。ここで“主役の黄色面60〜70%/準主役ブラウン15〜20%/白10〜15%/差し色5%以内”を仮設定。
Step1:配色抽出(スポイト→スウォッチ登録)
- Photoshopで画像を開き、スポイトで黄色・ブラウン・白・黒(+緑があれば)を採取。
- Illustratorに戻してグローバルスウォッチ化。後の全体調整が一撃でできる。
- 背景面を黄色で塗り、見出し文字色を高コントラスト(黒or濃ブラウン)に。差し色の白で“抜き”を作ると清潔感が出る。
Step2:タイポグラフィ(主役1つの原則)
- 見出し=味名は太めのRounded系サンセリフで最も大きく。
- サブコピーはベネフィット(例:濃厚/とろける/ご褒美)を短文で。
- 補足情報は見出しから2段階落とす(サイズ・ウェイト・明度の3点で後景化)。
- 法定表示は面の外れに矩形でまとめ、桁揃えと余白で読みやすさを担保。
- どの面でも主役は1つ。見出しと商品ロゴが競合するなら、どちらかのサイズかコントラストを落として“勝者”を決める。
Step3:図形レイアウト(曲線でやさしさ、密度で濃厚)
- 大きな楕円/カーブを1つだけ使い、面の重心を作る。
- タピオカ粒は小円の連続で“リズム”を置く。中央密度>周辺密度にすると“濃厚”が伝わる。
- 角丸は3〜6mmを目安に。触覚のやさしさを視覚化し、“甘い”印象と相性が良い。
Step4:余白と行間(読む速度の調整)
- 見出しとサブの間に文字サイズ1.8倍前後の余白を固定化。
- 行頭揃えは1種類に統一(左揃え推奨)。中央揃えを多用すると視線が跳ねる。
- 仕上げに25%縮小表示で3秒チェック。「味名→ベネフィット→容量or成分」の順で目が滑れば勝ち。
Step5:モック→見直し(90分で一周)
- 観察10分→制作60分→見直し20分。
- 見直しポイント:
- 等幅余白は守れているか(上下左右の“ベースライン余白”を共通化)。
- K(黒)とY(黄)の対比は十分か(薄い黄色なら濃ブラウンを主役文字に)。
- 要素過多なら“1つ減らす”。優先は視認性>情報量。

1枚の画像で十分、深い学びは得られる。
観察→配色→文字組→余白→法定表示の順番で手を動かせば、バナナのパッケージ デザインに共通する“勝ち筋”は確実に身につきます。今日つくった再現稿を、そのままあなたの案件(飲料・菓子・冷菓・D2C)に置換してみてください。
さらに“型”を体系的に習得し、日々の制作速度と精度を同時に上げたいなら、学びの次ステップへ。独学の回り道を減らせます。
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記事を書いたライター

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🍌キキ(Trend & Lifestyle)
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